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NDフィルターの全てを完全紹介!もっと鮮やかに自然を撮りたい!NDフィルターの選び方と使い方を教えます

一眼にはできないことができる、凄いやつ

「NDフィルター」+「シャッタースピード調整」で見える世界

みなさんはNDフィルターをご存じでしょうか?NDとは「Neutral Density」の略です。直訳すると「中立濃度フィルター」となんだか難しい言葉ですが、発色に影響を及ぼすことなく光量を抑えてくれる役割をしてくれます。
写真は瞬間的なシーンを切り取って収めるものというイメージがありますが、シャッタースピードを遅くすることで長時間の出来事を収めた幻想的な写真を撮ることができます。しかし通常、一眼などでそのままシャッタースピードを遅くするだけだと光量過多となり、白飛びの原因となってしまいます。NDフィルターを加えることでカメラに採り入れる光量を抑え、白飛びすることなくシャッタースピードを調整することができます。
NDフィルターを使ってシャッタースピードを自由自在に調整し、普段わたしたちが目にすることができないような世界を写真に収めることができるのです。”

NDフィルターの数字が表す意味

NDナンバーが大きい(高濃度)=暗い?

NDフィルターにはND4やND8というように数字がついています。この数字はどれくらいの光を通すか(透過率)を表しており、ND4なら通常の1/4、ND8なら通常の1/8の光を通すという意味です。つまり数字が大きくなればなるほど光を通さない暗いフィルターとなり、どれくらいシャッタースピードを遅くできるかに影響してきます。絞り値が一定の場合、光量が1/4になればシャッタースピードを4倍、1/8なら8倍遅くすることができるということです。ND1000など高濃度のフィルターを使用すれば、日中でも長時間のシャッタースピードで撮影できます。撮影する時間帯、場所、シチュエーションなどに応じて適切なNDフィルターを使用するのが大切です。

事前のピント合わせが重要

NDフィルターを正しく使用する手順

NDフィルターは濃度が高くなればなるほど暗くなるため、フィルター越しだと構図の決定やピント合わせが難しい場合があります。その場合、フィルターを付けずに構図やピントを決定し、そのあとでフィルターを装着します。せっかく合わせたピントがズレてしまわないようにオートフォーカスを切っておくことも大切です。また、三脚を使用して撮影する場合は、誤作動を防ぐために手ブレ補正をオフにしておきましょう。

NDフィルター装着方法 至って簡単!

NDフィルターの装着方法はとても簡単です。レンズの前面に切ってあるネジ山に直接取り付けるだけです。保護フィルターや偏光フィルターなどと同じ方法で装着することができます。
ただし、レンズの口径は商品によってさまざまなので、NDフィルターもそれに合ったサイズを購入する必要があります。また、まれにフィルターが物理的に装着できないレンズもあるため、自身のレンズに装着できるかどうか事前に調べておくことが重要です。

おススメのNDフィルター

ND2~8

減光効果はそれほど強くなく、NDフィルターの向こうが少し暗くなる程度です。フィルターをつけたままでも被写体を見ることができるので、構図を決定したりピントを合わせたりしやすいです。
夜や暗いところで光跡を撮影するような場合におススメです。”

ND16~64

朝方や夕方、少し暗い場所で動きのある被写体を撮影したい場合は、汎用性が高いこれらの暗さがおススメです。初めてNDフィルターに挑戦する人やとりあえず試してみたいという人は、とりあえずND16から始めてみるのが良いでしょう。
滝や渓流など水の流れを撮影したいのであれば、ND16で十分表現することができます。”

ND100~10000

この暗さまでくると、NDフィルターを覗き込んでもほとんど見えません。そのため構図やピントは事前に合わせておきましょう。
日中や明るい場所で動く被写体を撮影するのに最適です。昼間の街中で人の流れを表現したり、建物だけ残して人を消すこともできます。水面をツルツルにしたり雲の流れを表現するときにも使えます。
山の中や薄暗い場所だと効果が大きすぎる可能性もあります。”

ND1000000

ND1000000というフィルターもあります。これは何かというと、太陽専用の強力なNDフィルターです。日食の写真を撮るには絶対に必要です。また、太陽の黒点を観察・撮影することもできます。
日食を撮影するためにはND1000000フィルターだけでなく、300mm以上の望遠レンズを使ったり、ピントや露光をマニュアルにしたり、太陽光が直接目に入らないように液晶画面を見ながら撮影したりと準備することはありますが、その分めったに撮影できない素敵な写真を撮ることができますよ!”

 NDフィルター重ね付けで広がる世界

重ね付けで、どんな効果があるのか

NDフィルターは重ねて使うこともできます。重ね付けすることでさらに減光効果を得ることができます。
重ね付けしたときの透過率は単純に数字を掛け算したものになります。つまりND4とND8を重ねるとND32となります。
NDフィルターを全種類買いそろえるのは大変ですし、持ち運ぶときにも荷物になってしまいます。そこでよく使うシチュエーションのものを持ち歩き、もう少し効果が欲しいときは必要に応じて重ねるといった使い方をすると便利です。

注意するポイント!「ケラレ」?

重ね付けもできて便利なNDフィルターですが、枚数を重ねすぎたり、厚いフィルターを重ねたりすると「ケラレ」が発生してしまう可能性があります。「ケラレ」とは画面の一部や四隅が黒っぽくなってしまう現象です。フィルターがきっちりと取り付けられていなかったり、角度がズレていたり、厚いフィルターの枠が写りこんだりすることが原因です。
また、フィルターを重ねれば重ねるほど解像度が落ち、ほこりや指紋が写ってしまう可能性も高くなります。
そのため基本的には1枚のフィルターで減光させるようにし、重ね付けは必要なときのみ行うようにしましょう。ケラレ対策には薄枠のフィルターを選んだり、画角を調整したりすることが有効です。”

NDフィルターで撮る写真ランキング

第1位 幻想的な滝

NDフィルターを使った写真の定番といえば流れ落ちる滝の撮影。通常のシャッタースピードで撮影すると水しぶきをあげて轟々と流れ落ちていくダイナミックな滝が撮れますが、NDフィルターを使うとまるで絹でできたような幻想的な滝の姿を撮ることができます。NDフィルターを購入したらまずチャレンジしてみたい被写体です。撮影にはND16がおススメです。

第2位 流れる光

光の軌跡を撮影するのも面白いです。夜間に光跡を撮影すると白飛びしてしまうことがありますが、NDフィルターを使うと切れ目のない流れるような光の跡を撮影することができます。車のヘッドライトやテールランプ、蛍の光、ライトペインティング、星などさまざまな被写体があります。車を撮影する場合はある程度交通量が多く、渋滞せずスムーズに流れている道路を選ぶのがポイントです。NDフィルターの種類はND4かND8を使うと良いでしょう。

第3位 鮮やかな花火

花火は非常に明るい光なので、通常の撮影方法だと白飛びしてしまいやすいです。白飛びを抑えるには絞りを調整するという方法もありますが、絞りすぎると回折現象によって画質が劣化してしまいます。NDフィルターを使うことでこの問題をクリアし、鮮やかな色彩を保ったまま花火を写真に収めることができます。標準的な明るさの花火であればND4でも十分ですが、クライマックスの銀冠はND4でも白飛びしてしまうケースがあります。そのためND8かND16が適しているといえます。

第4位 燃える太陽

太陽を直視すると眩しいですが、NDフィルターを使うことでサングラスをかけたときと同じようになり、燃えるような太陽の姿を撮影することができます。ND1000000を使用すれば黒点や日食も撮影できます。

第5位 人の流れをアートに表現

人が行きかう街中でNDフィルターを使った撮影を行うことで、建物はそのままで動いている人だけがブレて薄くなるような芸術的な効果を出すことができます。また、被写体の人だけが立ち止まることで、往来する他の通行人と対比させるといった表現も可能です。街中での人の流れはアイデア次第で様々な応用できるので、いろいろ試してみると良いでしょう。

第6位 躍動感あふれるカーレース

NDフィルターを使ってカーレースを撮影すると、被写体である車は静止しているのに、背景や路面がブレて流れるような躍動感のある写真を撮ることができます。このような撮影方法を流し撮りといい、NDフィルターで適切なシャッタースピードに設定して撮影します。

第7位 白飛びなしの、ポートレート(ストロボ用いる)

NDフィルターを使えば背景をボカして人物を際立たせるポートレートも綺麗に撮影することができます。通常、背景をボカすために露出をあげると白飛びしやすくなりますが、白飛びを抑えるために暗くしようとすると今度は被写体まで暗くなってしまいます。そんなときにストロボとNDフィルターを組み合わせて使えば、白い服や空の色も白飛びすることなく、人物を映えさせる写真を撮ることができます。

NDフィルター使用上のまめ知識

角形フィルターが必要な理由

広角レンズの中にはレンズが出目金のように飛び出しているものがあり、レンズの前面にフィルターを装着することができません。その場合は専用のホルダーを装着してフィルターを取りつける必要があります。
また、日の出や日の入りなど、空と地上に明暗差があるような場合にはハーフNDフィルターを使用しますが、角形フィルターにはこのハーフNDフィルターも装着することができます。”

9. まとめ

NDフィルターを利用して写真の腕を上げよう

NDフィルターを使うことでさまざまな効果をつけた写真が撮影できることをご紹介しました。注意してほしいのは、NDフィルターを使っているから良い写真、使っていないから悪い写真というわけではないということです。NDフィルターを使用する場合と使用しない場合では撮影できるものが異なります。大切なのは、自分がどんな世界を表現したいかによって手法を使い分けることです。
NDフィルターを使いこなせるようになれば、表現の可能性がグンと広がります。写真の腕を上げたい人も、撮影がマンネリしている人も、NDフィルターを活用していつもとは違う作品を撮ってみてはいかがでしょうか。”