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一眼レフ・ミラーレスのAF機能を知って自分にあったカメラを選ぼう!ピンボケしないには

 一眼レフ・ミラーレスの魅力が邪魔をするとき

「ぼかし技」ではなく「ピンボケ」?

一眼レフカメラや、ミラーレスカメラの醍醐味といえば、ボケ味を生かした写真ではないでしょうか。背景をぼかして、被写体をより強調させることができることなどから、ポートレート撮影においてよく用いられる撮影方法です。特にセンサーサイズの大きい、フルサイズセンサーなどのカメラでは、綺麗に背景をボカすことができ、スマートフォンや、コンパクトデジタルカメラでは、撮影することができない写真を撮影することができます。

しかし、このボケ味を生かすぼかし技ですが、一歩間違えると、それはピンボケになってしまいます。ピンボケとは、被写体となっているものに、ピントがきておらず、どこにピントがあっているかわからない、どこにもピントがあっていないなどの現象をいいます。せっかく背景を綺麗にぼかすことができても、被写体のピントが甘ければ、あまり、効果はありません。綺麗に背景をぼかし、ポートレートなどを撮影する場合には、いくつかのポイントを押さえておく必要があるのですが、その中でも大事なのが、AF性能の種類です。

AFは、様々な種類があり、それぞれ、メリットや、デメリットがあります。それぞれのAFの特徴を知ることで、撮影シーンに最適なAFを選択できるようになり、ボケ味を最大限に生かした写真を撮影することができます。今回はそんなAFの種類について、種類ごとに解説していきたいと思います。

AF機能を知ろう

位相差AFのメリット:高速、動く被写体撮影向き

AFの種類はいくつかの種類あり、1つは一眼レフカメラのファインダーを覗いている時に使用する位相差AF、他にも、一眼レフカメラの液晶モニター使用時や、ミラーレスカメラなどで多く採用されているコントラストAFなどがあります。一眼レフカメラだからといって、ファインダーを覗いて撮影する場合と、画面を見ながら撮影するのでは、AF方式に違いがあり、その性能は大きく異なります。

それぞれの特徴としては、位相差AFは、ピントが合う時間が非常に早く、コントラストAFと比べると、合焦スピードは比べ物になりません。そのため、高速でピントを合わせる必要がある動物撮影や、スポーツシーンでの撮影などに、非常に適しています。

位相差AFのデメリット:精度が低い、AF範囲が狭い

位相差AFのデメリットとしては、AFの精度が低いということです。AFを使用して、撮影した際に、カメラ側はピントが合っていると判断している場合も、実際には、ピントが若干前後にきたりすることがあります。またAFのカバー範囲が狭くなるというデメリットもあります。

コントラストAFのメリット:精度が高い、暗い場所での撮影向き、AF範囲が広い

コントラストAFは、位相差AFとは真逆の特徴があります。位相差AFの特徴は、AFの精度が甘いということですが、コントラストAFの精度は、位相差AFと比べると、非常に精度が高いです。ポートレート撮影の際などは、基本的には、被写体の瞳にピントを合わせることが多いですが、コントラストAFだと、高い精度で、瞳にピントを合わせることができます。そのため、コントラストAFはポートレート撮影など、比較的動きのない被写体を撮影する場合に適しています。

コントラストAFのデメリット:低速、動く被写体撮影には不向き

また、コントラストAFのもう1つの特徴として、AFの合焦スピードが遅いということがあります。そのため、動きの速い、動物撮影や、スポーツ撮影には不向きなAFとなり、比較的動きの少ない被写体を撮影する場合や、物撮りなどに適しています。

像面位相差AFのメリット:高速、コンパクトボディに採用可、AF範囲が広い、動く被写体撮影向き

最近では、ミラーレスカメラでも、AFが速い機種が数多く販売されています。これには秘密があり、これまでミラーレスカメラに多く採用されていた、コントラストAFから像面位相差AFという、一眼レフカメラと同じような仕組みのAFを採用することにより、非常に速いAFを実現しています。位相差AFでは、AFエリアが狭いことがデメリットでしたが、像面位相差AFではAFエリアは広くなります。

AFの合焦スピードは、一眼レフカメラに匹敵しますが、構造上は、イメージセンサー内でのことになるので、ボディが大きくなることもなく、コンパクトなボディを実現しつつ、一眼レフカメラ並みのAFスピードを実現しています。

さらに、従来のコントラストAFと併せて使用するAFシステムが、主流となってきており、メーカーによって名称は異なりますが、ソニーでは、ファストハイブリッドAFなどと呼ばれています。

像面位相差AFのデメリット:精度が低い、暗い場所での撮影に不向き

像面位相差AFでは、位相差AFの弱点である、AFエリアの狭さは克服していますが、AF精度の低さは、変わっておらず、光の少ない、夜など暗所での撮影にはあまり向いていません。この点に関しては、コントラストAFの方が優れています。

AFモードを知ろう(5タイプ)

AF-AAFサーボモード

AF-SシングルAFサーボと、AF-CコンティニュアスAFサーボを、自動で切り替えてくれるAFモードです。ピントを合わせようとしている被写体が動いている場合には、AF-CコンティニュアスAFサーボに切り替え被写体が動かない場合には、AF-SシングルAFサーボに自動で切り替えてくれます。

AF-SシングルAFサーボ

主に静止している被写体を撮影する際に使用されるAFモードで、シャッターボタンを半押しで、ピントを合わせますが、半押しの状態のまま、構図を変えても、ピント位置は固定されたままです。ピントが合う被写体にフォーカスロックするようなイメージです。画面中央で、被写体にピントをあわせ、被写体を画面中央からずらして、3分割法で撮影したりという使い方もできます。

AF-CコンティニュアスAFサーボ

動物やスポーツシーンなど、動きのある被写体を撮影する際に使用するAFモードです。半押しの状態では、フォーカスは固定されず、シャッターボタンを押しこむまで、常にピントを合わせ続けます。

そのため、動物などの動く被写体に対しては、AF-CコンティニュアスAFサーボで、高速連写機能を併用すれば、動きが早くても、しっかりとピントが合った状態で、ベストなシャッターチャンスで、撮影することができます。

AF-F常時AFサーボ

AFエリアの中にある被写体に、常にピントを合わせ続けてくれるAFモードです。常にピントを合わせ続けるという面では、AF-CコンティニュアスAFサーボと同じように感じますが、AF-CコンティニュアスAFサーボとの大きな違いは、シャッターボタンを半押ししなくても良いということです。AF-CコンティニュアスAFサーボでは、シャッターボタンを半押ししている間は、被写体にピントを合わせ続けますが、AF-F常時AFサーボは、常に被写体にピントを合わせ続け、逆に、シャッターボタンを半押しすると、フォーカスを固定します。

顔認識A

F 名前のとおり、AFエリア内に、人間の顔が入ってくると、自動で認識し、顔にピントを合わせてくれます。最近では、瞳AFという、顔の中でも、瞳にピンポイントでピントを合わせてくれる機能をもつカメラもあります。ポートレート撮影などする際にあると非常に便利なAF機能です。

「AF測距点」、「AFフレーム(AFポイント)」て何?

「しかく ■」が多いほうがピントが合わせやすい?

ピントは、カメラの画面や、ファインダーに写っている箇所すべてに、合わせることができません。ピントを合わせることができるのは、画面内のなかでも、AF測距点や、AFフレームといった、ピントを合わせることができるポイントが決められており、そのポイントの数は、カメラによって大きく違います。

基本的には、上位機種になればなるほど、ポイント数は増え、より細かなピント合わせが可能となります。AF測距点は1桁しかない機種から、多いものは何百単位のものまで、幅広くあります。ピントを合わせることができるポイントが多いということは、ピントをとらえることができる範囲が広いということですので、動きのある被写体、運動会などは、測距点が多い方が、撮影がしやすくなります。

シーンや用途で、AFモードを選ぼう

特定の人物や品物が主役のシーン:「コントラストAF」か「像面位相差AF」

位相差AFや、コントラストAF,、そして、像面位相差AFには、それぞれメリット、デメリットがあるので、それぞれの撮影シーンに応じて、最適なAF機能を搭載したカメラを使用することで、そのAF機能を最大限に生かすことができます。ポートレートや、物撮りなどの、ピントをよりシビアに合わせる必要がある撮影シーンにおいては、より精度の高いコントラストAFが一番適しているといえますし、像面位相差AFも位相差AFよりは、精度が高いので、こちらに向いています。

動きのあるシーン:「位相差AF」か「像面位相差AF」

動きのある被写体や、スポーツシーンなどでは、いかに早く、ピントを合わせるかが非常に重要になってくるため、AF精度よりも、合焦スピードを重視した、位相差AFや、像面位相差AFが適しているといえます。コントラストAFでは、合焦スピードが遅いため、シャッターチャンスを逃してしまう可能性が高いためです。

光の少ないシーン:「AF-S」

光の少ない暗所での撮影の場合では、ピントを合わせる際に、一度ピントを合わせた後に、もう一度ピントを合わせようとすると、中々合わないということがあります。そのため、光の少ない場所での撮影は、AF-Sモードを使用して、はじめにピントを合わせた状態から、ピントがずれないようにしてあげることで、失敗を最小限に抑えることができます。

まとめ

シーンに合ったオートフォーカスを選んで、「ピンボケ」しない写真を撮ろう!

カメラには、この撮影シーンにはこのカメラ、など、それぞれ適した撮影シーンというのがあり、それを決めている要素のうちの1つがAF性能です、スポーツシーンでは、より早いAF性能が求められ、物撮りや商品撮影などでは、より細かなAF精度が求められます。

カメラを選ぶ際には、自分がどのような被写体を、どういう撮影環境で撮影したいのかをよく考え、それに合うカメラを選んでいくことが非常に大事になってきます。一眼レフカメラや、ミラーレスカメラの醍醐味でもあるボケ味が、ピンボケになってしまっては、せっかくの高性能なカメラが台無しになってきます。

明るい写真や、暗い写真というのは、後からある程度は補正できますが、ピントが合っていない写真というのは、どうしようもありません。運動会などの撮影においても、せっかく思い出に残そうと撮影した写真がピンボケした写真では、良い思い出の写真とはいえません。

そのため、カメラを購入する前に、これらのAF性能の種類や、それぞれのAFの特徴といった、カメラの基礎知識を学んでおくことが、非常に大事になってきますし、後々の写真の出来を決める大切な知識であるということです。